フィジークマガジン presents JASON KHALIPA×NICHOLAS PETTASスペシャル対談

CrossFit GAMESとは
2007年から毎年行われている世界最高のクロスフィッターを決定する大会。この大会ではCrossFitが求める、予測不可能な未知的状況の中での高度な身体能力を競う目的で、様々なCrossFit競技の中から何の種目を行うか、競技1時間前まで知らされることはない。つまり、どんな状況でもあらゆる環境に対応できる、最強の肉体と精神力を競う大会なのだ。

 

▶︎ニコラス クロスフィットにはどのように関わって来たのですか?

▶︎ジェイソン 私は大学卒業後、普通のジムで働いていました。そんな時、ある人がクロスフィットを紹介してくれたのですが、最高に楽しかったので「これはもうずっとやっていきたい」と思いました。すぐにクロスフィットゲームズに参加し始め、2008年にはいきなり優勝し、以後7年間私はトップアスリートでありつづけています。

▶︎ニコラス クロスフィットゲームズの初期から現在まで関わって来ていてるあなたが感じる、一番の変化はなんですか?

▶︎ジェイソン やはりスケールだと思います。第1回のゲームズは個人の庭で開催されていたのですが、現在はホーム・ デポ・センター(スタブハブ・センター)で行われるトップアスリートのための大会になっています。プロフェッショナルのアスリートも多数参加します。

▶︎ニコラス クロスフィットをやっていて一番良かったことはなんですか?

▶︎ジェイソン 自分自身の生活をしっかりと支えられること、ひいては家族を守るということ、さらに私の会社には70人の社員がいますが、彼らとその家族を守り続けられることに繋がったのが、私にとって一番良かったことです。

▶︎ニコラス 今回日本へは何のために来ましたか?

▶︎ジェイソン 日立の工場に社員向けクロスフィットのボックスがあるのですが、それを見に来ました。

▶︎ニコラス 日本におけるクロスフィットの規模は、まだまだ大きいとは言えません。ボックスも全国で15箇所ほどです。この先、さらに大きくしていくために私たちがするべきことは何でしょうか?

▶︎ジェイソン 重要なのはコーチングのレベルだと思います。大会に出場する選手を育てるというよりも、一般人に向けたクロスフィットを伝えていくことで大きくなっていくのだと思います。
日本におけるクロスフィット人口の99%はフィットネスとして実践しており、選手を目指している人は本当に少ない筈です。なので、そこはしっかりと伝えていくべきことだと思います。

▶︎ニコラス あなたの強さやフィットネスレベルは誰から見ても一目瞭然ですが、あなたが一日の中で行うトレーニングを教えてください。

▶︎ジェイソン 午前中はカーディオを1時間、昼にクロスフィットを2時間、夕方にリフティング。或いは午前中にリフティング、昼にクロスフィット、夕方にカーディオという日もあります。
昼間のクロスフィットではダブル動作、トリプル動作、シングル動作、様々な方式を取り入れて練習しています。私にオフの日はありません。その日の体調によってインテンシティの調整はしますが、レストはしません。今日まで3〜4ヶ月は一度も休んでいません。

▶︎ニコラス カーディオはどのようなものをやっていますか?

▶︎ジェイソン ローイング、エアダイン、スキーマシン。それに坂道ダッシュやランニングもします。心拍数を上げることで良い汗はかきますが、そこまで体が疲れることはないので、沢山のボリュームをこなすことが出来ます。
私は多い時で4時間の練習をします。この場合の「4時間練習する」というのは「動いている時間が全部で4時間」ということです。

▶︎ニコラス あなたの弱点は何ですか?

▶︎ジェイソン もうこの運動方式を10年近く続けているので大体全て出来ていると思います。強いて言えば、ジムナスティックのハイスキルなものがもっと上手くなりたいですが、基本的に私に弱点はありません。

▶︎ニコラス 次にあなたのモチベーションについてお聞きしたいと思います。どうしたらこのようなボリュームの練習をずっと続けることが出来るのでしょうか?

▶︎ジェイソン 私はいつも心の中で「動きたい」と思っています。有名にもなりましたし、お金も手に入れることが出来ましたが、そのためにクロスフィットを始めたのではなく、ただただ「好き」という気持ちで取り組んでいます。私は練習が大好きなのです。たとえば今日は朝の5時に飛行機から降りて、その2時間後には20分のアームラップをやりましたが、それってお金のためですか?そうじゃなくて、好きだから、やりたかったからです。今日だってまだまだやりたいですよ(笑)。それくらい好きなんです!これがもう私の生き方なんです。私はあまり集中力がないので、例えばミーティング中でも「ゴメン、ちょっと運動してくる」と抜け出して、運動してから戻ってくる。こういうことの繰り返しです(笑)。

 

 人によって色々な考え方があると思いますが、クロスフィットの大会に出場したいと思っている人は、その理由を自分自身の心に訊いてみて欲しいのです。クロスフィットをやっている人全員が全員、大会の出場を目指しているわけではありません。「もっと良き父母になりたい」とか「警察官として仕事の向上を図りたい」であるとか、より良い人生を作る一環としてクロスフィットを取り入れている人もいます。しかし、競技者として大会に出場するのだとすれば、相当ハードな訓練、運動量が必要になります。もし最終的なモチベーションが「ソーシャルネットワークの中で有名になりたい」であるとか「お金がもらいたい」というものだったとしたら、大会で良い結果を残すことは出来ないでしょう。クロスフィットの訓練をした後は、人生に対するやる気もみなぎるし、集中力も研ぎ澄まされ、とても気持ちが良いです。

▶︎ニコラス 普段は何を食べていますか?

▶︎ジェイソン 本来であれば肉、野菜、ナッツなど、クロスフィット的に良いとされている食べ方をしたいのですが、実際、私はあれだけの練習量をこなしていますので、あまりに気にする必要がないのです。
よくある話で、クロスフィットを始めた人たちが食べ物に対してガチガチに気を使うあまり、お子さんの誕生日パーティーのケーキも食べない!なんてことがありますが、そこはまぁ、ちょっと落ち着いてよ(笑)。いいじゃないですか?少しくらいケーキ食べたって。人生そこまで真面目にやる必要はないですよ。
もっとも、私としてもキレイにバランスよく食べたいんですけど、例えば今日ここに来る前にバナナマフィンが目に入ったから、食べちゃった!別にいいじゃないですか?だって、今は私は元気でしょう?そこはあまり真面目になりすぎることはないと思います。

▶︎ニコラス リーボックとはどのような付き合い方をしていますか?

▶︎ジェイソン 内部の大会のスポンサーを務めてもらったり、スタッフのためにウェアやシューズなど支給してもらったり、私たちにとって非常に良いサポートを提供してもらっています。また、その代わりとして私たちがこのようにイベントを色々立ち上げています。
お互いに価値のある付き合い方です。
リーボックとの付き合いはクロスフィットが生まれた時から続いています。
最初に10年間の契約を結んで「一緒に大きくしていこう」という気持ちでお互いやってきました。
リーボックは昔から私たちと一緒にいて、私たちと、私たちのフィットネスをずっと応援してくれています。どんどん品質も良くなって来ていますよ。実際今履いているコンプレッション・ショーツもリーボック製ですが最高ですよ!とても気持ちの良い、高品質のものを作っています。

▶︎ニコラス 最後に、クロスフィットを知らない人たちに、その概念を簡単に説明してください。

▶︎ジェイソン 皆さん結構勘違いされてるんですが、体はそんなにすぐ大きくはなりませんよ。リフティングをやって、たくさん食べたら、それは体も大きくなります。でも、クロスフィット=体を大きくするということではないんです。 
クロスフィットはあらゆる要素のブレンドです。
たとえば近頃は、美というものに対する女性の視点が以前とは変わってきています。「物事ができる」「自信がある」「強い」ということを美しいと認識するようになってきました。
クロスフィットを実践している女性はとてもエネルギッシュで、色んなことに対して自信があります。クロスフィットによって得るものがあまりにも多いので、逆にクロスフィットをやらない人がわからないといいます。
ただ、クロスフィット=クロスフィットゲームズではないので、そこは勘違いして欲しくないです。
フットボールに置き換えるとわかりやすいですが、スーパーボウルというトップレベルの大会もあればレクリエーションとして楽しむフットボールもあります。
同じように、クロスフィットゲームズは確かに世界でもかなりハイレベルな大会ですが、クロスフィットは小さなお子さんも、お父さんもお母さんも出来ます。クロスフィットをする皆さんのフィットネスをあげることが目標なのです。

今日は日本の皆さんとクロスフィットができて、とても楽しかったです。

1985年10月2日生まれ、29歳。19歳でCrossFitを始め、2008年21歳の時、初出場のCrossFit Gamesでいきなり世界チャンピオンとなる。以降、2009年5位、2010年10位、2011年7位、2012年5位、2013年2位、2014年3位、そして3度にわたりチームUSAに選抜された全米CrossFit界のスーパースターである。
2008年CrossFit Gamesで勝利を収めたJasonは、1週間後に最初のCrossFitジム”NorCal CrossFit”をサンタクララに開いた。
その後、”NorCal CrossFit”をサンノゼ、マウンテン・ビュー、レッドウッドシティでも展開し、現在は世界中で10箇所企業内のCrossFit Boxも管理している。

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